いらっしゃいませの意味
「いらっしゃいませ」
どんな業種でも共通する接客あいさつである。
この意味は沢山あるお店の中から当店を選んでいただき、ようこそお越しくださいました、という感謝の意味と、私はここにいますのでご用命があったら何でもお申し付けください、という2つの意味がある、といわれている。
いらっしゃいませの意味を教えることもなく、接客7大用語の唱和を毎日行っているケースも少なくない。
この「いらっしゃいませ」には、小売業の場合はもう一つの意味合いがあるわけだが、これが当事者でも意外と知られていない。その正解率は2割ほど。
その答えとは防犯の意味合いがある。お客さんの目を見て「いらっしゃいませ」とあいさつすることで万引きを減らす効果がある。
万引きしようとした客も従業員に顔を見られてあいさつされたことにより、戦意喪失してしまう。要はこの意味を教えている管理者は2割ほどしかいない、ということだ。
この「いらっしゃいませ」をパチンコ業界に当てはまると、ゴト師対策につながる。ここでポイントになるのはお客の目を見てあいさつすること。顔も見ないで明後日の方向を見ながらあいさつしても何の意味もない。
口角を上げて、オーバーアクションとも思える身振り手振りで接客するホールが増えてきた。これを過剰接客とする声もあるが、ゴト師もそういう店には入りづらい。過剰接客が嫌だからと逃げる客はそんなにいないはずだ。逃げるとすればゴト師だろう。
パチンコ好きの小売業の店舗責任者は「パチンコ業界はサービス業として下に見られているが」と前置きした後こう続ける。
「パチンコ業界よりも接客レベルの低いスーパーや飲食店はいくらでもある。いらっしゃいませすらいわない飲食店も多いが、私が行っているマルハンは気持ちよく『いらっしゃいませ』といってくれる。誇りを持って接客しているのが伝わる。マルハン以上の接客ができている一般サービス業はそうそう見かけない。パチンコ業界の人はもっと誇りを持っていいと思う」
いらっしゃいませだけでなく、積極的に声掛けするホールではゴト被害が少ないのはいうまでもない。