スマパチ・スマスロの登場でパチンコ業界はV字回復か⁉
コロナ禍も3年目に突入。新年早々オミクロン株の猛威で状況は第6波に入った。感染力は強いがほとんどが無症状か軽症で、肺炎に至る重症者がほとんどいないのがオミクロン株の特徴だ。元厚労省医系技官の木村もりよ医師は現況を致死率などから勘案して「季節性のインフルエンザと同じようなもの。お骨も触れないのは1類のエボラ出血熱と同等の扱いで馬鹿げている。2類相当から5類に移せば、一般病棟で診察できるし、濃厚接触者でも仕事が続けられ、社会が正常になる」と持論を展開する。
新型コロナを正しく理解しないといつまで経っても経済は回復しない。経済が回復しないことには余暇産業であるパチンコ業界には遊技客もなかなか戻ってこない。そんな状況のパチンコ業界には一つの明るい材料がある。
いよいよ今夏にはデビューが予定されているスマートパチンコ・スマートスロットの次世代管理遊技機だ。1台ずつの出玉情報が日々一元管理されることで、過度な射幸性を常に監視して、のめり込み防止やあらゆる不正防止に資する点が特徴だ。
スマパチ、スマスロに移行することを担保にパチンコ業界は警察庁から大幅な規制緩和を勝ち取ったようだ。特に6号機スロットはユーザーからオワコンとも揶揄されるぐらい大不評だった。売り上げ・粗利がパチンコの半分となれば、ホールもスロット島を縮小してパチンコ島を拡大する動きがあった。
ところが夏にはデビューするスマスロには汚名返上するだけの遊技性・ゲーム性が搭載されているようだ。スマスロからは有利区間ゲームは完全撤廃され、止め時の判断材料となっていた有利区間中のランプも弊害があったために、つけなくてもいいことになった。それだけではない。6号機のネックになっている2400枚の出玉規制にも踏み込んでいるようだ。
日電協の兼次理事長は次のように話す。
「(警察庁に)お願いしていることがフル装備になれば、パチンコに遅れをとっていたスロットのゲーム性、遊技性もかなり近いものになる。ファンが追っかけない要素を何とか緩和してもらってフル装備になったスマスロが必ず登場する。その暁には、これまでご迷惑をおかけしていたものを全てご恩返しできると思います」と示唆するように出玉性能の規制緩和にかなりの含みを持たせている。
スマスロが業界の救世主になる必須条件は、夢の万枚が復活することでもあろう。高射幸機の撤去の流れの中で、そんなことが可能になるのかと思ってしまうが、「全てご恩返しできる」という力強い言葉の中には、総量規制も緩和される期待感が高まる。
スマパチ専門店よりもスマスロ専門店の方が早く実現しそうだが、その時業界は復活の狼煙を上げることになるのだろうか。