パチンコLOVEを熱く語る社長たち
メーカー、ホール、販社の社長たちが集まった宴席での出来事だった。時間が経つごとに酒が入り、饒舌になってきた。
「どんなにいい機械でもたくさん市場投入されると稼働しなくなる。1万5000台ぐらいがコンスタントに出せるメーカーにさせたい。売れるからといって4万台ではない。少しずつ増台することが理想で、一気に増やすとお客さんも飛ぶ」と販社の社長が口火を切った。
「今、開発チームは4つあります。開発中の新機種を隠すよりも、発表した方がホールさんも安心して買える。機械代を安価にしたかったが、開発が業者と癒着していることが原因で、開発のガンを除去した。メーカーは年間1機種しか30万円以上の機械を出せないようにしたらもっと面白い機械が出せる。任天堂のwiiのように新しい遊び方にシフトさせることがメーカーの仕事」とメーカーの社長が、メーカーの社長らしくない発言で呼応した。
パチンコはギャンブルといわれるようになって久しいが、「パチンコは1分間に4000円以上使えないので、ギャンブルではない。遊んで楽しんで、おカネが増えるかも知れないというのが本来のパチンコの楽しみ」と持論を展開する。
話しは営業方法の話になった。
販社の社長が「16割営業にすることで、1000円のうち6割をホールは儲けることができる。等価営業はナンセンス。16割営業で1回交換にしたら、台売りは9万円、10万円と上がる。昔のパチスロは4.5.6を入れても怖くなかった。なぜなら1回交換だから。1種、2種、3種があった頃はハネモノで貯めて、一発機で勝負した。玉を出せばお客さんは戻ってくる。16割営業に戻す環境を作らなければいけない」と力説する。
2人の話にホールの社長が加わった。
「全メーカーの新台を全部入れるコンセプトのホールを作りたいと思っている。あそこへ行けば、必ず新台が打てる、と評判になるはずです。そして、差別化のために4円専門店を作りたい」
新台を全部入れるといっても1台のことが多いわけだが、低貸しが主流になっている時代に敢えて逆張りの4円専門店ということは、お客さんにとって回らない等価ではキツイ。となると16割営業の線も見えてくる。
ここでメーカーの社長が長期稼働について熱く語る。
「海はリーチになった時当たるかもしれない、という期待感がある。長期稼働する機械は引き算の美学がある。それなのに、今の機械はリーチ演出をごちゃごちゃ付け過ぎて、当たりもいないリーチばっかりでうんざりしている。足し算するのは新技術だけでいい」
話しは今やタブーとなっている釘調整の話に。
「パチンコは釘を叩いてなんぼ。朝5時からカメラを消して釘を叩く異常さは、メーカーとしても何とかしなければいけない。A,B,C,Dの型式認めさせれば、それに合わせてホールはメンテナンスできる。それをやるのが日工組の仕事。ここを逃げてはダメ」
パチンコLOVEをそれぞれのトップから聞けた一夜だった。