ライターイベントは設定漏えいと同罪
2017年は警察の取り締まりの厳しさを感じさせるようなことが各地で起こっている。特に釘や広告宣伝規制に拍車がかかってきた印象を受ける。
これは警察からの取り締まりではないが、大阪のベラジオで明るみになった店長による設定漏えい事件は、業界ではある種、昔から連綿と続いている不正だけに、業界人は「バレルようにやる方がバカ」という見方も少なくない。
設定漏えいは店長が小遣い稼ぎのために行うケースが大半だが、ライターイベントもある意味、“公開”設定漏えいイベントともいえなくもない状態が続いている。京都の様にライターイベントを禁止するところも出ているが、ライターイベントは業界が自主的に即刻中止にすべき問題である。できれば警察からの行政指導が入る前に自粛すべきだ。
元攻略誌ライターだったA氏はライターイベントについてこう話す。
「ライターの仕事が減ってきたので、2年前にライターの仕事は辞めました。ライターイベントの時は絶対に6がもらえるのですが、それが当たり前だと思っていました。出しているのを見せるのも仕事のうちですから、そりゃ店も6を打たせるでしょう。全然悪いことではないと思っていたんですが、ベラジオの件でやっぱり、これも悪いことだと思うようになりました。ライターイベントは設定漏えいイベントですよ。こんなことをやるホールもおかしい。ライターイベントは不正の温床にもなるので、即刻止めるべきだと思います」
ライターは各地のホールへ呼ばれることで、多数の店長とのつながりができる。取材でもないのに店長に電話して高設定台を教えてもらっているライターも少なくないという。
「店長から細かい指示があります。まず、朝一で並ぶこと。高設定台には真っ先に行かないこと。タバコなどを2~3台に置いて確保して、台を選んでいる素振りをすること。そうすれば怪しまれませんからね」
店側はライターイベントにライターに出演のギャラを払い、なおかつ、高設定台を打たせて、店が出していることをアピールする手段に使っている。広告宣伝費の一環として捉えられているのだろうが、イベントが禁止されてからは、ライターの来店日がイベント日のようなものである。
2015年には女性ライター自らがプロデュースしたイベントに軍団を引き連れ高設定を占拠した疑いで、ネットが大炎上したことがある。ライター取材と称しながら店長が、ライターに高設定台を打たせていることは業界常識だったが、それが表に出てしまった
イベントが禁止になりライター来店イベントに頼るホールは少なくないが、なるほど、不正の温床を自らが生んでいることにもなり兼ねない。