業界人が打たないパチンコは一般の人も打たない
パチンコを提供する側のパチンコ業界人がパチンコを打たなくなって久しい。こんな状況だから年々パチンコ人口が減少は当然の帰結である。それにも拘わらず、パチンコ業界は遊技人口を増やそうという努力が垣間見えて来ない。
ただ、何もやっていないわけではない。日工組が発表した「ちょいパチ」は、当たりやすいことがウリだが、出玉がチョロチョロで射幸性のバランスが悪い。これでは初心者が打って面白くない。
では、どうやったらパチンコ人気が回復するのか? まずは、パチンコを打たなくなった業界人が自腹でパチンコを打つことで、様々な改善点が浮き彫りになってくるはずだ。
業界人がパチンコを打たなくなった理由も一般ユーザーがパチンコから離れて行く理由も、負けてばっかりでおカネが持たなくなったことを挙げるだろうが、それ以外の理由もたくさん見えてくるはずだ。
そもそもホール団体にしても、メーカー団体にしてもパチンコを打たなくなった業界首脳陣が物事を取り決めようとしているのだから、パチンコを打つユーザーの気持ちなど理解できるはずもない。
だから、「ちょいパチ」などという発想が生まれるのだ。パチンコが面白くない理由は、まず、等価営業が主力になったことで、スタートが回らなくなったことにある。回らなければ抽選が始まらない。回らないからいくらでもカネがかかる。
回らないだけでもパチンコはつまらなくなっているのに、さらにメーカーは期待させるだけ、期待させ、激アツの信頼度の高いリーチでことごとく外して、谷底へ突き落す様なリーチ演出ばかりに腐心している。
期待させて、期待させておカネをつぎ込ませて、奈落の底へ落とす様なことばかりやっていたら、そりゃ、カネが続かなくなって足を洗う、というもの。
メーカーの開発陣もユーザーのことは置き去りにして、ホールにいかに買ってもらうかに軸足を置いて開発していることが、客離れになっていることに気づかない。
開発もパチンコを打たないから煽るだけ煽る演出に陥ってしまう。ユーザーの心理をしっかり掴む気持ちはないのだろうか。
パチンコの海物語、スロットのジャグラーが長期に亘って支持されているのは、期待感を弄んだりしないで、信頼度の高い大当たりを提供しているからだ。
商売とは毎日続けるものである。ということはパチンコだって毎日お客さんに足を運んでもらわなければならない。毎日来られるということは、財布の中に数千円あれば遊べるというレベルのことをいう。
ギャンブルから遊技への方向転換はいうまでもない。