無人化ができればパチンコは有望な業界⁉
遊技人口の減少と共に、全国のホール軒数も減少の一途だが、「パチンコ業界は将来的には有望な業種になる」と話すのは経済アナリストだ。そのキーワードは「無人化」にある。
回転寿司チェーンが隆盛を極めた要因の一つに寿司ロボットの存在がある。今やロボット化は寿司めしを作るところから始まり、寿司玉はロボットが握り、人間はネタを上に載せるだけ。巻き寿司までロボットが作ってしまう。人件費の高い寿司職人が不要で、アルバイトでも寿司を作れるので安価で寿司を提供できる。
一方のパチンコ業界はどうか?
着々と開発が進められているのが次世代遊技機として期待が高まる管理遊技機、メダルレス遊技機だ。玉やメダルが外に出ることがないこれらの遊技機の主なメリットは、管理遊技機は「ローテクゴトの撲滅、部品共通化によるコストダウン」、メダルレス遊技機は「メダルの持ち込みなどのゴトの撲滅、メダル清掃など従業員の負担減、ユーザーの利便性向上」などがある。
価格はメダルレス遊技機の場合、現行遊技機と比較し、ホッパーやセレクタが不要となる一方、メダルレスにすることで新たな部品が必要となるものの、現行遊技機よりは価格の抑えた遊技機ができるという。一方の管理遊技機は、遊技機の本体枠が10万円、ユニットについては15万円を目安に開発が進められている。
リリース時期は、管理遊技機は2020年秋、メダルレス遊技機は2021年の春を目標時期としている。
完全にこれらの次世代遊技機と切り替わるのは、まだ数年先のことになるだろうが、これによって大幅な人員削減が可能になる。アルバイトの確保に四苦八苦するパチンコ業界にあっては朗報と言えるだろう。
「ホールは完全無人化というわけにはいきませんが、大幅にスタッフを削減できるので無駄な人件費を大幅にカットすることができます。釘が叩けなくなれば、釘師も不要です。人件費が削減できれば利益も上がります。税収面で国もパチンコ業界を潰すことはできません。そのころは雇用面では社会貢献できませんが、優良で健全なホール企業だけが残れば、3店方式もグレーよりシロにする方が得策です。クリーンになればホール企業も上場が可能になってきます。そういうことを含めるとある意味有望な業界だと言えます」(経済アナリスト)
管理遊技機時代になって遊技人口が回復すればまさに有望が産業だと言えるが、1時間で2万円も消えるようなことを続けるようではその限りではない。