短時間遊技機の開発がチョイ打ちファンを呼び戻す
遊技人口が減少する理由はいくつかあるが、短時間遊技できる機械が少なくなったことを挙げる人も少なくない。
先日会った業界歴30年の遊技機販社の社長もこんな指摘をしていた。
「昔は一発機のような短時間で遊べる機械があったが、今はそれがない。時間がないと遊べない機械ばかりになっている。お客さんの中には、昼休みの休憩時間など短時間で遊びたい、という潜在ニーズはあると思う。4パチで、短時間で遊べる機械があれば、自ずとパチンコファンも増え、ホールの活性化にもつながるはず」
確かに、昔は白衣姿の板前さんが昼休みを利用してパチンコを打っている姿をよく見かけたが、最近はそういう姿がめっきり少なくなった。
遊技機開発が射幸性を抑制し、長時間遊技の時間消費型にシフトして行ったため、スロットなどは特に1日打たなければ勝てなくなっている。1時間ほどの短時間で、勝ち負けがはっきりするような機械は、規制により作りにくくなっているが、ここで諦めていては遊技人口を増やすことはできない。
具体的なイメージはこうだ。
短時間勝負=チョイ打ちは、初当たりが早くなければならない。とすると確変機能などは不要で、大当たり確率160分の1程度の純粋なセブン機だ。
1回あたりの出玉は1,500個。30個交換なら5,000円。つまり1回5,000円勝負のコーナーだ。1時間遊んでよく勝っても1万円程度。6,000円投資して5,500円戻ってくるようなスペックだ。
ここでポイントとなるのが営業方法。今や主流となってしまった無制限営業ではなく、その都度景品と交換する1回交換が鉄則となる。これを守らなければチョイ打ちではなくなる。
時間の少ないサラリーマンや、短い時間で勝負したいお客が気軽に「チョイ打ち」できるような環境が整えば、新しいファンの取り込みにもつながる。
このコーナーは、どんどん大当たりを出して、どんどん景品交換を促すことで、ホール側には売り上げと交換差益による収益も確保できる。
パチンコの原点回帰ともいえるような1回交換専用機。
キーワードは「短時間遊技」。
短時間遊技はチョイ打ちファンを呼び込み、ホールの利益にも貢献できる可能性を秘めている。ここは是非ともメーカーさんには、本腰を入れて開発に取り組んで欲しいものだ。