社員満足の高いホールは顧客満足も高い
顧客満足が先か、社員満足が先か、という論争がある。結論からいうと、おしなべて社員満足が高い企業は顧客満足も高く、社員満足の低い企業は顧客満足も低い、という厳然たる事実がある。
つまり、「社員満足が高くて顧客満足が低い」「社員満足が低いのに顧客満足が高い」ということはありえない。
社員が仕事や会社に対して満足しているからこそ、仕事に積極的に取り組むことができ、結果として顧客満足につながる。
これをパチンコ業界に置き換えると、スタッフが長続きする店は常連客に支えられて繁盛する、ということになる。
たとえば、こんなケースがある。
パチンコ業界はわけあって早くに離婚する若いシングルマザーが少なくない。生活するために子供を保育所などに預けながら懸命に働いている。
シングルマザーは笑顔も素敵で、接客上手。ホールにとっては戦力になりえる人材が少なくない。
ある日、保育所からスタッフの子供が熱を出した、と電話が入った場合、あなたが店長ならどうする?
そのスタッフのために、あなた(店長)自らが動いて、子供を保育所まで迎えに行き、スタッフともども自宅に送り届けるぐらいの気を使ってくれたら、スタッフ はあなたのために頑張ろう、という気になる。
その反対に「こんど子供のことで早退したらクビだからな」ということを平気でいったとしたら「この店で頑張ろう」という気にはならないはず。
さらに、インカムの指示の仕方一つにも表れる。
ヘマしたスタッフに対して店長が怒鳴り散らしたら、どういう気になるだろうか?
インカムは全スタッフの耳に届くわけだが、怒られていないスタッフまでがその店長の下で働くのが嫌になって辞めてしまう、ということに気づいていない店長 が少なくない。
有力チェーン店で立地条件や機種構成も違わないのに、繁盛店とそうでない店があるのは、やはり店長のスタッフに接する態度、心構えによって変わってくる、ともいえる。
スタッフが楽しく働いていないホールに、お客が来るわけがない。